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研究・学会活動

学会・セミナー参加報告

AUAに参加して

石橋 啓

2013年5月3日、夕刻、我々福島県立医科大学泌尿器科医局員7名は米国泌尿器科学会AUAに参加するため、SanDiegoに向けて飛び立ちました。

これまで、我々の中でAUAに参加するのは数年に一度程度、それも少数名のみでしたが、昨年当教室が小島新体制になり、AUAが非常に重要な学会であるとの位置づけで、医局員は積極的にAUAに演題を出す気運となりました。
その結果、今年のAUAには当医局から相川先生が2演題(うち1題Podium)、石橋が3演題、野宮先生が2演題と複数演題acceptされ、さらに、柳田先生、羽賀先生、岩崎先生(Podium)、小川先生、川島先生がそれぞれacceptされたため、当医局からは合計12演題を発表する事となりました。

約9時間のフライトでSanDiego国際空港に到着します。SanDiegoには現在直行便が運行されており、乗り継ぎなどの必要がないため、非常に早く到着した感覚でした。例の787機のバッテリー問題で、直行便で行けるのかどうかの不安がずっとつきまとっていましたが運行するJALが、787機の代わりに777機運行の許可を得たため無事に直行便を利用することが出来ました。

さて、SanDiegoには同じ5月3日の午前11時半に到着しました。空港を見渡せば周りは日本人、それもどこかでお見かけしたことのある泌尿器科医が数多く見受けられました。無論皆AUAに参加するために来たようです。我々もあらためて気を引き締め直しました。その後一度ホテルにチェックインし、徒歩で学会場の確認に向かい、学会参加の手続きを済ませました。その後この日はまだ学会が始まる前でもあり特に何もないため、全員で海辺のレストランにてビールで乾杯し明日からの健闘を誓い合いました。レストランでは昨年9月までアメリカに留学していた野宮先生がアメリカ人好みのいろいろな料理を紹介してくれました。SanDiegoのまぶしい太陽の下、遠くに空母ミッドウエイを眺めながらの食事は全員の士気を高めるのに十分すぎるほどでした。

   
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翌日4日からは、AUAが本格的に始まります。我々も前日確認しておいた学会手配のバスに乗り会場へ向かいました。私は同室の川島先生と行動を共にしていましたが、中には時差ぼけがひどい医局員もいたようでした。会場に着いたらスライドの受付を済ませ、それぞれの発表会場を確認します。会場のおおよそのレイアウトと、広さ、明るさ発表の時にディスプレイが見えにくくないかなど各自確認しておきました。初日は我々の発表は特にありませんでしたが、翌5日から最終日までは必ず誰かの発表があるという予定でした。

     
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その5日は相川先生、野宮先生、羽賀先生、川島先生に石橋が発表でした。私以外のメンバーは排尿関連の発表、私は腎癌セッションでの発表でした。私は発表会場でつい2ヶ月前まで私がお世話になっていたドイツJohannes Gutenberg University Mainz のWalburgis (Prof. Brenner)に再会する事が出来ました。Walburgisの専門はもちろん腎癌で、私の朝の発表に駆けつけてくれたのです。わずか二ヶ月しか経っていないのですがお互い見つけたときはhugして再会を喜び合いました。一方、野宮先生たちはProf. Andersson(密かにKarlおじさんと呼んでいる)と再会を果たし、羽賀先生は連日小島教授とともにPhiladelphia小児病院のCar先生などと再会し、それぞれ近況を報告しあったり、研究の進み具合を確認したりしました。このように異国の地の知り合いや研究者たちに会えるのもAUA参加の醍醐味であると感じました。
6日は柳田先生のみが発表でした。新規開発のマイクロアレイの結果報告でしたが、何人かがアレイの写真をデジタルカメラに収めており、関心の深さが伺えました。
7日には小川先生、岩崎先生の発表がありました。小川先生は1泊3日の強行スケジュールでの参加でしたが、まるで疲れを感じさせず、かつ十分練習してきたことがわかる発表でした。岩崎先生もいきなりPodium でのAUAデビューでしたが、その発表は堂々たるものでした。
最終日8日は最後に石橋の移植関連の発表が残っていましたが、その日全員帰国となるため私と川島先生、それに早朝のPlenary sessionに参加する柳田先生のみ会場に向かいました。私の発表は朝一番だったのですが、11時前にSanDiego空港に到着予定のバスを予約していたので、プレゼンの後すぐ(ポスター貼り逃げで)ホテルに戻り荷物をまとめました。おかけで全員時間通り空港に到着。無事に帰国の途につくことが出来ました。

今回のAUAでは予定がきっちり詰まっており、またほぼ毎日誰かの発表があるという忙しいスケジュールであったため、徒歩圏内にある空母ミッドウエイに行く以外観光らしい観光は出来ませんでしたが、それでも世界の研究者の目に晒されながらの英語での発表やなかなか会えない友人との再会など十分に楽しすぎる学会となりました。

「やっぱ、AUAが一番やなあ。」という小島教授の言葉の意味が少しわかった様な気がしました。

   
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